同じ物件を他社で紹介してもらえる?仲介手数料と費用が変わる仕組み
賃貸物件の多くはREINS(業者間流通システム)で共有されており、複数の仲介会社が同じ物件を紹介できます。業者によって仲介手数料や付帯費用が変わるため、他社を探すことは費用削減と交渉カードの両方として機能します。
同じ物件を他社で探せる場合がある
賃貸物件の多くはREINSを通じて複数の仲介会社が扱えます。仲介手数料・消毒代などの付帯費用は業者ごとに異なります。ただし専任物件や管理会社直の物件は他社が扱えないことがあります。
1. 賃貸の物件流通の仕組み(REINS)
賃貸物件の多くは、REINS(レインズ)と呼ばれる業者間流通システムに登録されています。 REINSは宅建業者だけが閲覧できるデータベースで、ほぼすべての仲介会社が物件情報にアクセスできます。
元付業者と客付業者
貸主(オーナー)から物件の管理・客付を直接委託された業者。物件のREINS登録や案内を担当する。
REINSで物件を見つけ、借主(入居者)に案内する業者。元付から仲介報酬の一部を受け取る。
同じ物件でも、案内してもらう業者(客付)が違えば仲介手数料・付帯費用が変わります。
借主はどの仲介業者を通じて申し込んでも、契約する物件・貸主は同じです。 「A社でしか申し込めない」ということは、A社が専任媒介(または管理会社直)でない限りありません。
2. 他社に変えると変わる費用・変わらない費用
| 費目 | 他社で変わる? | 理由 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 変わる | 業者ごとに0〜1ヶ月で設定が異なる |
| 消毒代・抗菌コーティング | 変わる | 業者が独自に販売するオプション。扱わない業者もある |
| 書類作成費・事務手数料 | 変わる | 業者の裁量で設定する費用 |
| 24時間サポート | 変わる場合あり | 業者販売の場合は変わる。貸主指定の場合は変わらない |
| 家賃 | 変わらない | 貸主が設定。どの業者でも同じ |
| 敷金 | 変わらない | 貸主が設定。どの業者でも同じ |
| 礼金 | 変わらない | 貸主が設定。ただし交渉は可能 |
| 鍵交換代 | 変わらない場合が多い | 実施自体は同じ。ただし業者マージンは変わる可能性 |
※ 「変わる」は業者によって差がある可能性があることを意味します。実際の費用は各業者に確認してください。
3. 同じ物件を扱う他社を探す手順
物件名・住所でGoogle検索する
「〇〇マンション101 賃貸」で検索すると、同じ物件を掲載している他社サイトが見つかることがあります。 SUUMOやHOME'Sで同一物件が複数の業者から掲載されているか確認します。
掲載業者が「管理会社」か「仲介のみ」かを見分ける
管理会社が直接掲載している場合は他社での案内が難しいことがあります。 「仲介」のみの業者が掲載していれば、REINSで共有されている可能性が高いです。
他社に「この物件を案内してもらえますか?」と問い合わせる
物件名・住所を伝えて問い合わせます。仲介手数料や初期費用の条件を確認し、 現在検討中の業者と比較します。
4. 専任物件の確認方法
すべての物件が他社で扱えるわけではありません。貸主が特定の業者に「専任媒介」を依頼している場合、 その業者以外は案内・申込受付ができないことがあります。
最短の確認方法:1つの質問
現在案内してもらっている業者に「この物件は御社の専任ですか?」と聞くだけで判断できます。
この業者以外では申し込めない。他社探しは難しい。
他社でも申し込める可能性がある。「他社でも検討している」という事実が生まれる。
また、物件の掲載ページに「専任」「専属専任」の表記がある場合も他社では扱えないことが多いです。
5. 交渉カードとしての使い方と注意点
交渉カードとしての効果
「他社でも同じ物件を検討しています」という事実は、申込前の段階では有効な交渉カードになります。 特に「仲介手数料を0.5ヶ月にしてほしい」「消毒代を外してほしい」という交渉時に、 「他社の条件と比較している」という文脈を作れます。
使い方のポイント
- ▸「他社の見積書を見せる」必要はありません。「他社でも検討しています」という事実だけで十分です。
- ▸申込前(または申込直後)の段階でしか使いにくい。契約直前では効果が薄くなります。
- ▸他社確認を実際にしてから使うと、会話に具体性が出ます。
注意:関係悪化のリスク
「他社の方が安かったので変えます」という形にすると、現在の業者との関係が切れます。 入居後も管理会社との関係は続くため、交渉は「確認・比較」のスタンスに留めることをおすすめします。 管理会社が元付の場合は特に注意が必要です。
申込後は使いにくくなる
申込済みの状態で他社に切り替えると、キャンセル扱いになります。 「他社でも検討している」カードは申込前に使いましょう。 申込後は他の手段(礼金吸収・フリーレント転換)で調整するほうが現実的です。
参考・出典
- 1.宅地建物取引業法 第46条(仲介手数料の上限規定)(同一物件でも他社経由で手数料交渉が可能な根拠) — e-Gov 法令検索
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